ガス加工鬼塚硝子の原点

当社のガラス加工は、ガスバーナーの炎（熱）を駆使して行われています。
一口に「ガラス」と言っても多様な種類があり、それぞれ異なる化学的・物理的性質を持っています。さらに、炎の状態は天候や気温、湿度などの微細な変化にも影響を受けるため、繊細な調整が欠かせません。
当社の熟練した職人たちは、ガラスの特性を見極め、炎を自在に操ることで、最適な条件で高品質なガラス製品を生み出しています。この技術は、長年の経験と技術の蓄積がある当社ならではのものであり、私たちが誇る匠の技術です。

段シール加工

膨張係数が異なるガラス同士を接合する「段シール加工」技術を有しています。
これは、中間ガラスを用いながら膨張係数の異なるガラスを段階的に繋ぎ合わせていく技術です。この技術により、耐久性や信頼性を高めたガラス製品の製造が可能となり、様々な用途に対応できる製品を提供しています。

異種材料接合

ガラスとタングステン（W）、モリブデン（Mo）、コバールなどの各種金属を接合する技術を有しています。
異なる素材間での接合により、特殊な用途にも対応が可能です。この技術により、医療や工業分野で使用される高精度な製品を提供し、多様なニーズに応えています。

ハウスキーパーシール

膨張係数が大きく異なるホウケイ酸ガラスとステンレス、ホウケイ酸ガラスと銅を直接接合する技術を有しています。
こうした接合技術は、世界でも限られた企業のみが実現しており、私たちは、この技術を通じて、医療や工業分野の幅広いニーズにお応えできる製品づくりを進めています。
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真空成形加工技術と技術の融合

当社は、真空排気技術と金型成形技術を融合させた真空成形加工を開発しました。
ガラス管に型を入れて真空を活用し成形するこの技術には、当社の豊富なノウハウが詰まっており、精度の高いガラスセル（キュベット）の製造を実現しています。

延伸加工微細な形もお手のもの

ガラス延伸技術により、丸い管だけでなく、四角や六角といった微細な形状の管も引き伸ばすことが可能です。
対象素材としては1級硬質ガラス（パイレックス相当）を使用しており、実績として外径φ1.0mm、内径φ0.6mm、全長300mmの製品も製造しております。扁平管など、延伸技術を活かしてお客様のご要望に沿った微細ガラス管をお作りいたします。

研究開発の事例

私たちは、未来に向けて高度な加工技術の継承に取り組み、多様化するニーズに応えるため、日々研究開発を重ねています。特に、ステム端子やハウスキーパーシールの製造技術は、現在世界でも限られた企業のみが実現可能な、希少かつ高度な技術です。
この貴重な技術を次世代へと受け継いでいくことを使命とし、これらの製品の製造を開始いたしました。高い精度と品質を備えた製品を通じて、皆様の信頼にお応えし、未来へと繋がる技術の架け橋となることを目指しています。

ハウスキーパーシール

世界で数社のみが製造可能とする、ガラスと金属の接合技術を保有しています。特に、2024年より販売を開始したハウスキーパーシール技術を用いた製品は、膨張係数の大きく異なるホウケイ酸ガラスとステンレスや銅を直接接合することが可能です。この技術は、「ハウスキーパー」という人物が考案したガラスと金属のシール方法に由来しています。

【使用用途】真空システムの真空配管、分析機器の試料容器など

ステム端子

技術の伝承と安定供給を可能にするため、新たな製法の開発に取り組んでいます。従来の製法では実現が難しかった安定供給を、この新たな製造方法の確立により実現し、より多くのお客様に製品をご提供できる体制を目指しています。

【使用用途】X線管、真空管、特殊ランプなどのガラス容器内部に電力を供給する部品